オート セルサス CB-15C-BK レビュー|M5手帳との相性が抜群だった愛用ペン
ひとつの文具との出会いが、日常を変えることがある
以前から文房具は好きで、将来は田舎で小さい文房具店でもやりたいなあと漠然と思っていた。
少し前にいつも使っているボールペンを探しにお店に入ったところ、どうしても見つからない。
探してもないのである。販売終了となっていたようだ。
最近の自分にとって「運命の一本」がオートの水性ボールペン「セルサス CB-15C-BK」でした。何年前のことだったか文房具売り場でふと手に取ったこのペンが、それから長い間、自分の手帳ライフを支えてくれる相棒になるとは、その時は思いもしませんでした。
シンプルな黒いボディに隠された魅力

セルサスの第一印象は、とにかく「シンプル」という一言につきると思います。特に派手な装飾もなく、ただ真っ黒なボディ。手頃な価格設定も含めて、正直なところ「地味だな」というのが最初の印象だったはず。
でも、実際に使ってみると、その印象は一変した。0.5mmの細字から生まれる線は、予想以上に美しく、水性インクならではの滑らかな書き心地には本当に驚かされました。
油性ボールペンにありがちな「カリカリ」とした引っかかりがなく、まるでペン先が紙の上を滑るように文字が書ける。長時間の筆記でも手が疲れることなく、思考の流れを止めることなく文字を紙に落とせる。それがセルサスの一番の魅力でした。
そしてインクの発色も申し分ありませんでした。黒いインクが紙にしっかりと定着し、後から見返したときにも読みやすい。水性インクの特性で、紙への浸透も良く、裏写りの心配もほとんどありません。
M5手帳との完璧な組み合わせ

自分の手帳はM5サイズ(マイクロ5穴)のシステム手帳です。最もコンパクトなサイズのシステム手帳で、持ち運びやすさは抜群ですが、当然ながらペン選びにはなかなか苦労する。大きすぎるペンでは手帳全体のバランスが崩れてしまうし、太すぎる芯では限られたスペースを有効活用できなくなってしまう。
このM5のサイドのホルダーにぴったりなサイズのペンがなかなかみつからないのである。
セルサスは、まさにM5手帳のためにあるようなペンだった。
コンパクトなボディは手帳のペンホルダーにすっぽりと収まり、手帳を閉じたときも全体のシルエットを一切崩すことがなく持ち運びのストレスも皆無。細身のボディのおかげで、手帳を閉じたときの厚みも気にならない。
そして何より素晴らしかったのは、M5リフィルの限られたスペースでの使い勝手です。0.5mmという絶妙な太さの芯で、小さなマス目にもびっしりと予定やメモを書き込むことができました。システム手帳のリフィルは紙質もしっかりしているので、セルサスの水性インクとの相性も抜群。滲みやかすれを気にすることなく、思いのままに書き続けることができたのです。
最近はスマホのおかげかどうかメモをとる事自体が減ってはきているがそれでも誰かとの打ち合わせの際、相手の話を聞きながら要点を書き留めるとき。自宅のデスクで、一日の振り返りを手帳に記すとき。どんなシチュエーションでも、セルサスは期待を裏切ることがありませんでした。軽い筆圧でもしっかりと文字が書けるので、不安定な場所での筆記も問題なし。水性インクの軽やかなタッチは、長時間の作業でも手の疲労を軽減してくれました。
特に印象深いのは、見た目より軽いというところ。これは日常の中で、いつでもどこでもメモを取りたい自分にとって、本当にありがたい特性です。
水性ボールペンならではの書き味
セルサスを使い始めてから、水性ボールペンの魅力を改めて実感することになったように思う。
油性ボールペンと比べると、確実に軽いタッチで書くことができます。ペン先を紙に押し付ける必要がなく、まるで筆ペンのような感覚で文字が書ける。インクの発色も鮮やかで、書いた文字が生き生きとして見えるのも嬉しいポイントです。
もちろん、水性インクにはデメリットもあるのだがそれを補って余りある書き心地の良さには驚いてしまう。
Pilot JUICE UPも好きだしより鮮やかな発色を謳うゲルインクペンも他に試したことがある。確かに発色は美しく、人気があるようだが、自分にはセルサスの落ち着いた書き味の方が馴染みやすい。
メーカーでの製造が終了したとのことだが幸い交換の芯はまだあるようだ。「もっとまとめ買いしておけば良かった」という後悔の念もあることはあるがこうなったら大事にいつまでも使い続けようと思う。
セルサスの販売終了を受けて、新しいペンを探すのだがこれがなかなかみつからない。
今は複数のペンを試しながら、第二のセルサスを探し続けているところだ。
文具との出会いがもたらす小さな幸せ
振り返ってみると、セルサスとの出会いは自分の手帳ライフを大きく変えてくれた。書くことが楽しくなり、手帳を持ち歩くことが習慣になり、日々の記録を残すことの大切さを実感するようになったと思う。
たかがペン一本、されどペン一本。良い文具との出会いは、日常に小さな喜びをもたらしてくれます。毎朝手帳を開いてその日の予定を確認するとき、ふと思いついたことをメモするとき、一日の終わりに振り返りを書くとき。そんな何気ない瞬間が、お気に入りの道具があることで特別な時間に変わるのです。
文具好きの方ならきっと似たような経験をお持ちではないだろうか。
愛用品との別れは寂しいものですが、それもまた文具ライフの一部。新しい出会いに心を開きながら、今日もまた「書く時間」を楽しみたい。





